作りながら考えたこと 一次情報

配った名刺、その後どうなっているのか

結論

交流会で配った名刺は、多くの場合、その後どうなっているか本人も把握していません。私は2026年7月21日、守成クラブのブースに立ち、来場者に「名刺、いま何枚くらい眠っていますか」と直接聞いて回りました。返ってくる答えは「50枚」「100枚」ではなく、「数えたことがない」でした。名刺は配った瞬間に役目を終え、そこから先は誰も設計していない。だから眠るのです。私はこの状態を変えるために、名刺を自分でスキャンさせず、まとめて送るだけで電子化する仕組みを、うちのNiraiCardとして用意しました。

なぜ名刺は交流会の後、机の引き出しで眠るのか

理由は単純で、名刺を「データにする」作業を、忙しい経営者が自分でやり続けられないからです。名刺アプリを入れたことがある方に聞くと、たいてい同じ答えが返ってきます。「最初は撮っていたけど、続かなかった」。1枚ずつスマートフォンで撮影し、認識ミスを手直しし、タグを付ける。この一連の作業は、交流会の翌日から予約対応や現場対応に追われる観光・宿泊・飲食・サロンの経営者にとって、後回しにされやすい作業です。

さらに、私がブースで気づいたのは、名刺を思い出すきっかけが「名前」ではないということです。90秒の接客の中で、私はこう聞きました。

名前は忘れたけど、去年エアコンを直してくれた人

この言葉に、多くの来場者がうなずきました。人は名前ではなく、会った場面や仕事の内容で相手を覚えています。ところが名刺アプリの多くは名前や会社名での検索を前提にしていて、「あの人、誰だったっけ」という記憶の構造とずれています。名刺が眠る理由は、入力の手間が続かないことと、探し方が記憶に合っていないこと、この2つが重なっているからだと私は考えています。

守成クラブのブースで見えたこと(具体例)

私はこのブース出展にあたって、まずチラシと接客導線を組み直しました。左に「名刺、何枚眠っていますか」という見出しと名刺の山のサンプル、中央にレターパックと送付前後の様子を並べ、右にLINE無料デモのQRコードとWeb申込みのQRコードを分けて置きました。狙いは、来場者の関心度によって迷わず分岐できるようにすることです。

接客は90秒に絞りました。最初の10秒で名刺の枚数を尋ね、次の15秒で「NiraiCardは自分で全部スキャンしてくださいというアプリではありません。まとめて送っていただければ、沖縄のスタッフが電子化します」と伝える。ここまでで、既存の名刺アプリとの違いを一言で理解してもらえます。その後、LINEを追加してもらい、届いたリンクからその場でデモを開いてもらう。実演するのは「あの人、誰だったっけ」を手がかりから探す体験、これ1つだけに絞りました。多機能を見せるより、1つの体験を最後まで完了させる方が伝わると判断したからです。

来場者は関心度によって3つに分かれます。名刺が100枚以上眠っていて、すぐにでも整理したい方には、その場でLINE追加からアカウント作成、プラン選択まで案内します。社内確認が必要な方には、LINE追加とデモ起動までにとどめ、後日の個別フォローの許可だけをいただきます。情報収集段階の方には、チラシを渡して追いかけません。この3段階を最初から決めておいたことで、スタッフが誰に何をどこまで案内するか迷わずに済みました。

もう一つ、私が一次情報として書いておきたいのは、イベント準備の段階で見つけた食い違いです。案内画面の一部に「無料で始める」という表示が残っていたり、フォローメッセージに「30日間の返金保証」という、実際の規約にはない文言が入っていたりしました。ブースで話す内容と、Webやアプリの表示が食い違っていると、来場者に不誠実な印象を与えてしまいます。私はイベント前にこれらを一つずつ洗い出し、「送るだけ」という核となる説明と一致するように、チラシ・LINEの自動メッセージ・アプリの表示を揃え直しました。多くの人がその場で見るのはチラシとスタッフの言葉ですが、その裏側の表示まで揃っているかどうかが、後から信頼を裏切らないための分かれ目だと感じています。

今すぐできる一歩

もしあなたが観光・アクティビティ・体験・宿泊・飲食・サロンを営んでいて、交流会や商工会の集まりに定期的に出ているなら、まず今すぐできることが1つあります。名刺入れや引き出しを開けて、実際に何枚眠っているか数えてみてください。私がブースで聞いた限り、多くの方が「数えたことがない」と答えます。数えた時点で、その名刺の山が「資産」なのか「放置された記録」なのかが見えてきます。

次に、その名刺をどう探すかを一度考えてみてください。名前で探すか、それとも「あの交流会で会った、宿泊業の人」のような場面で探すか。もし後者の方がしっくりくるなら、名刺アプリの前に、探し方の設計から見直す必要があります。

まとめ

  • 交流会で配った名刺は、入力の手間と記憶の構造のずれが重なり、多くの場合そのまま眠る
  • 私は2026年7月21日、守成クラブのブースで「送るだけで電子化する」導線と「場面から探す」体験を、90秒の接客に絞って伝えた
  • チラシとスタッフの言葉、アプリの表示は一致させておかないと、後から信頼を裏切ることになる

関連記事

#名刺管理#交流会#NiraiCard

沖縄ビジネスAIラボ 公式LINE

読んで見つけたヒントを、明日の仕事へ。

相川浩一の読みものやAIの活用ヒントをLINEでもご案内します。「うちの仕事ならどう使う?」という質問や、読んだ感想も気軽にどうぞ。

仕事に活かせる読みものを受け取る

友だち追加後に「雑誌」と送ると、「週刊相川浩一」の読みもの案内が届きます。

読みもの・活用ヒントの受け取りは無料。質問だけでも歓迎です。

相談内容・メール窓口を見る →