予約の不満は、なぜ現場にしか見えないのか
結論
予約システムへの不満は、経営者の目には映りにくく、電話対応や台帳の記入を担う現場スタッフに先に溜まります。予約の状況や稼働率という「結果の数字」を見ている経営者と、二重予約や入力の手間という「日々の摩擦」を体で受けている現場では、そもそも見ている場所が違うからです。私は沖縄で観光・アクティビティの現場を長く経験してきましたが、この見え方のずれに気づけるかどうかが、予約の仕組みを見直すきっかけになると考えています。
なぜ経営者と現場で見え方が違うのか
経営者が予約について確認するのは、たいてい「今月は何件入ったか」「稼働率はどうか」という集計後の数字です。一方で現場スタッフが向き合っているのは、電話が鳴っている最中に空き状況を確認する作業、紙の台帳とシステムの両方に同じ内容を書き写す手間、予約が重なってしまったときのお詫びの電話といった、集計される前の細かいやり取りです。
この二つは同じ「予約」という言葉で語られていても、実際には別のものを見ています。経営者にとっての予約は「成果」であり、現場にとっての予約は「作業」です。作業のつまずきは数字には出にくく、現場の疲れやミスという形でしか表面化しません。だからこそ、経営者が「システムに大きな問題はない」と感じていても、現場では毎日のように小さな不満が積み重なっている、ということが起こります。
現場の不満はどこに表れるか
私自身、沖縄で観光・アクティビティの現場を長く経験してきた中で、既存の予約の仕組みに対して違和感を持った時期がありました。予約を受ける側の作業と、実際にお客様を案内する現場の動きが、うまくかみ合っていないと感じたのです。当時は何が具体的に一番困っていたのか、細部まで言葉にできていたわけではありません。ただ、現場で日々予約対応をしている人にしか見えない「使いにくさ」が確かにある、という手応えだけは持っていました。
その違和感を放置せず、自分たちの手で仕組みを組み立て直そうと考えたことが、今の取り組みにつながっています。現在は自分たちで整えた予約の仕組みという名前で、自分たちの予約の仕組みを運用しています。ここで大事なのは、システムを新しくすること自体が目的ではなく、現場で起きている小さな不満を拾い上げ、それを形にしていく姿勢だということです。
今すぐできる一歩
システムを入れ替える前に、まずできることがあります。それは、現場で予約対応をしているスタッフに「予約まわりで面倒に感じていること」を直接聞く時間をつくることです。特別な会議は必要ありません。休憩時間の立ち話でも構わないので、次のような問いを投げかけてみてください。
- 電話を受けながら、一番時間がかかっている作業は何か
- 同じ内容を二回以上入力・記入している場面はないか
- 予約が重なりそうで、ヒヤッとした経験はどんなときか
これらの答えは、経営者が見ている集計上の数字には出てきません。しかし、現場のつまずきをそのまま放置すると、対応漏れやお客様への説明ミスという形で、いずれ経営者の目にも見える問題になります。まずは聞く場をつくることが、遠回りに見えて一番早い一歩です。
まとめ
- 予約システムへの不満は、経営者よりも先に現場に溜まる
- 経営者は「結果の数字」を、現場は「日々の作業」を見ているため、見え方がずれる
- システムを見直す前に、まず現場の声を聞く場をつくることが最初の一歩になる
現場の小さな違和感を拾い上げる姿勢を、まずは今日から始めてみてください。ちばりよー。
