マリンショップのAI活用、どこから見る?
結論:マリンのAIは「現場」「顧客体験」「経営・マーケ」の3つに分けて考える
マリンショップでAIをどこから使うか迷ったら、私はまず「現場(安全・効率)」「顧客体験」「経営・マーケ」の3つに分けて考えます。2025年10月に自社の業務を棚卸ししたとき、この3分類で整理して初めて「今どこが手薄か」が見えました。結論から言うと、マリン業界は自然を相手にする仕事なので、AIはあくまで判断補助です。最終判断は人が握る、という前提を先に決めておくと、どこから手を付けても迷いません。
なぜ3視点に分ける必要があるのか
AI導入の相談を受けていて一番多い詰まり方は、「AIで何かしたい」だけが先にあって、どの業務に効かせたいのかが曖昧なまま止まることです。マリンショップは業務が幅広いので、なおさらこれが起きやすいと感じています。
- 現場(安全・効率):海況判断、水中の生き物の説明、スタッフの持ち物・安全案内、機材の管理
- 顧客体験:予約前の問い合わせ対応、思い出の動画、体験中のガイド、参加後のフォロー
- 経営・マーケ:口コミの反応、売上や集客の把握、広告のターゲット設定、レポート作成
この3つを分けずに「とりあえずAIを入れる」と、現場の安全に関わる判断までAIに寄りかかりそうになったり、逆に経営の数字整理という一番手をつけやすい部分を後回しにしてしまったりします。私はこの3視点を紙に書き出して、どこにAIを置くか、どこはできる限り人が握るかを先に決めました。
マリン業界のAI活用、3視点は何が違うのか
| 視点 | 例 | AIの役割 | 最終判断 |
|---|---|---|---|
| 現場(安全・効率) | 海況予測、水中カメラでの生物認識、安全説明の下書き、機材メンテの管理 | 判断材料と下書きの提供 | 人(スタッフ・私) |
| 顧客体験 | LINE/HPでの24時間応答、思い出動画の生成、生物ガイド、癒し度のスコア化 | 一次対応と体験の演出 | 人が最終確認 |
| 経営・マーケ | 口コミの感情分析、売上・集客の予測、広告ターゲティング、レポート作成 | 集計・下書き・分析 | 人が意思決定 |
この表を見て私が一番意識しているのは、どの視点でも「AIが答えを出して終わり」にしていない点です。海の温度や波の怖さ、匂いや空気感といった身体性はAIには持てません。ここは人間側の絶対領域として残しています。AIに任せるのは、判断のための材料をそろえること、文章の下書きを作ること、数字を整えることまでです。
具体例:うちで実際に動かしたのは「経営・マーケ」視点の日報だった
3視点を整理したあと、私が最初に手を付けたのは現場でも顧客体験でもなく、経営・マーケの視点にある日報の自動生成でした。2025年12月に、沖縄コミュニケーションサービスの全事業(収納24時、マリン、水素オン、AIラボ、リトリート)で使う売上・顧客マスタを1枚のスプレッドシートに集約する仕組みを作りました。
やり方はシンプルです。
- 事業ごとにGoogleフォームで入力してもらい、入力ミスを減らす
- マリンの列には「コース」「大人子ども」「オプション」「海況」「ヒヤリハット」まで含める
- 「本日のトピック」という専用フォームを別に用意し、感情やその日のできごとを集める
- 数字の計算はスプレッドシートの関数に任せ、AIには「まとめと解釈」だけをやらせる
- 集計済みの表とトピックをAIに渡して、A4一枚の日報にまとめてもらう
ここで大事だったのは、AIに生の数字を計算させなかったことです。計算はスプレッドシートの関数、AIはその結果を文章にする役割に限定しました。役割を分けたことで、数字が合わないという事故が起きにくくなりました。
現場と顧客体験の視点については、まだ「AIは判断補助、最終判断は人」という原則を決めた段階です。海況予測や水中カメラでの生物認識のように、身体性や安全に直結する部分ほど、私は慎重に進めています。いきなり全部を自動化するのではなく、経営・マーケという数字と文章の領域から先に手を付けたのは、ここが一番AIに任せてもリスクが小さかったからです。
今すぐできる一歩
いきなり3視点すべてに手を付ける必要はありません。私がおすすめするのは、次の順番です。
- 自社の業務を「現場」「顧客体験」「経営・マーケ」の3つに書き出してみる
- それぞれの中で「毎日ある・単純・地味」な作業を1つずつ選ぶ
- その中で一番リスクが小さいもの(数字の集計や文章の下書きなど)から着手する
- 安全や金銭に関わる最終判断は、最初から人が握ると決めておく
ノートに書き出すだけでもいいので、まず3つの箱に自社の業務を仕分けてみてください。
まとめ
- マリンのAI活用は「現場(安全・効率)」「顧客体験」「経営・マーケ」の3視点で整理すると迷わない
- どの視点でも、AIの役割は判断材料と下書きまで。最終判断は人が握る
- 実際にうちが最初に動かしたのは、経営・マーケ視点の日報自動生成。数字はスプレッドシート、まとめはAIと役割を分けたことが効いた
自然を相手にする仕事だからこそ、AIに任せる部分と人が握る部分の線引きは、なんくるないさで済ませずに先に決めておくのがちばりよーだと私は思っています。
