LINE公式の自動応答は何から始める?
結論
毎日の転記・確認・集計を減らす近道は、LINE公式アカウントの受付から先の流れを段階ごとに分けて、自動応答に任せる部分と人が判断する部分をあらかじめ線引きすることです。日々の業務は、情報を受け取る場面、その場で判断してさばく場面、返答としてまとめる場面、関係者に共有する場面、あとで振り返って集計する場面という流れで捉えることができます。この順番でシナリオを組んでいくと、いきなり複雑な自動化ツールを入れるよりも早く効果が出やすいと私は考えています。順番を間違えると、せっかく自動応答を作っても、結局あとで人がすべて確認し直すという二度手間が起きてしまいます。
なぜそうなのか
転記・確認・集計が減らない現場には、共通した原因があります。LINE、表計算ソフト、口頭確認がばらばらに動いていて、同じ情報を人が何度も打ち直しているということです。予約者本人はLINEで一度しか答えていないのに、受けた側は同じ内容を表に書き写し、さらに送迎時間などをそのつど考えて返信する。この同じ情報の二重入力が積み重なって、日々の作業時間を押し上げています。
ここで、いきなり自動応答ツールや予約システムを入れても、実は効果が出にくいことが多いです。理由は単純で、どこを自動化すべきかが整理されていないからです。まずは担当者ごとに、誰がどの業務を、どのツールを使い、どのくらいの頻度と時間で行っているかを書き出してみます。そのうえで、その流れを、情報を受け取る場面から、判断してさばく場面、返答としてまとめる場面、関係者に共有する場面、あとで振り返る場面まで順番に当てはめ直してみると、全体の輪郭が見えてきます。受け取る場面とまとめる場面にあたる定型部分はLINE公式の自動応答メッセージやキーワード応答、リッチメニューで肩代わりできることが多く、一方で予約の可否判断や特別対応といった、その場で判断してさばく場面は人が担当したほうがよい部分として残る、という線引きがはっきり見えてきます。
具体例
マリンアクティビティ系のツアー予約受付を棚卸ししたときの例です。担当者がLINEで予約の連絡を受け、内容を表計算ソフトに手で書き写し、そのつど送迎時間を考えて返信する、という流れがよく見られます。予約が重なる日は、この一連の作業だけで担当者の時間がかなり取られてしまいます。
この流れを、業務ごとに担当者・現状の流れ・使用ツール・改善アイデアを並べた一覧にまとめ、五つの場面に当てはめて見直すと、次のように整理できます。
- 入力:友だち登録の時点で、希望日・人数・送迎の有無といった聞くべき項目をあらかじめキーワード応答やメニューで拾える設計にすれば、最初の聞き取りと転記の手間を減らせる
- 処理:予約の可否判断や特別対応は、引き続き人が担当する部分として残す
- 出力:送迎時間などの定型的な案内は、自動応答のテンプレートで即答できる
- 共有・分析:受け付けた情報は決まった場所に集約し、あとから集計しやすい形に統一する
この整理を先に済ませてから自動応答のシナリオを設計すると、何を自動化すべきかが先にはっきりするため、作ってから作り直すという手戻りが少なくなります。同じ自動応答の機能でも、この順番を守るかどうかで効果の出方が違ってくると私は感じています。
今すぐできる一歩
まずは自分の店・現場で、「LINEで何を聞かれて、それをどこに書き写しているか」を担当者ごとに一枚の表にしてみてください。項目は担当者・業務内容・使用ツール・一件あたりの所要時間、この四つで十分です。書き出したら、それぞれの業務が、情報を受け取る場面か、判断してさばく場面か、返答としてまとめる場面か、関係者に共有する場面か、あとで振り返る場面か、どこに当たるかを見比べてみてください。自動応答に任せられそうな箇所が自然と見えてくるはずです。これだけでも、次に何を自動化すべきかがかなり見えてきます。
自分たちだけで整理するのが難しいと感じたら、日々の仕事の流れを一緒に棚卸しする相談も受け付けています。お気軽にご相談ください。
まとめ
- 毎日の転記・確認・集計を減らす近道は、いきなり自動化ツールを入れることではなく、業務の流れを段階ごとに分けて線引きすること
- LINE公式の自動応答は、情報を受け取る場面と返答としてまとめる場面から任せるのが効きやすい
- 判断が必要な場面と、あとで見返す振り返りの場面は人の役割として残すと現場が回る
ちばりよー、まずは一枚の表から始めてみてください。
